小さい鍔が特徴的な居合刀剣（模造刀）「薩摩拵え」とは

逆反柄がいかにも薩摩拵えらしい一振りです。

太平の江戸期の中でも実戦を忘れず、『薩摩の拵え』は、常在戦場の

精神よろしく、あくまで実践的であり、武骨であり、剛健。

　薩摩といえば、「示現流」「薬丸自顕流」が有名ですが、

両流派ともに、打ち込みが激烈であるという点では共通しています。

その激しい斬撃に適した拵えとして作られたのが薩摩拵えだと

考えられています。

逆反柄は薩摩拵えらしいもので、柄の形状が内反り「柄の内反り」で、

柄の形状が、刃の方向に若干反っています。

普通の刀の拵えであれば、刀のカーブに合わせて柄が曲がるため、

むしろ峰のほうに反っています。

薩摩拵えの「鍔」は小さく、質素で穴があいていて、

穴にはヒモを通し、鞘と固定していたのだそうだ。

江戸時代の各藩は、武術流儀に最も適した各藩独特の拵を考案

し実戦に備えていました。

薩摩拵もこのような主旨から発案された外装で、

実用性を追求したため武骨な格好となっている。

新撰組局長近藤勇が言った言葉

『示現流の初太刀はかわせ。』

という言葉はあまりにも有名。

現実に、幕末に示現流の初太刀を受けた侍は

自身の刀の峰や鍔を受け、絶命した人もいたという

伝説で有名です。

無骨な実践拵である「薩摩拵」です！